ライフデザインセッション〜未来のモヤモヤにピカッと発見を〜 実施レポート
急速に社会が変化し、将来の選択肢が多様化する現代。若い世代は「結婚」「出産」「働き方」「住まい」「お金」「老後」など、人生の節目における判断を、これまで以上に自分自身の価値観に基づいて選び取ることが求められています。
こども家庭庁では、若い世代が“自分らしい人生の選択”について考えるきっかけを提供することを目的に、「ライフデザインセッション〜未来のモヤモヤにピカッと発見を〜」を全国3都市で開催しました。本イベントは10月の東京を皮切りに、12月の山形、2月の京都で実施。ゲストにはタレント・ブランドプロデューサーとして活躍する pecoさんを迎え、多様な視点やリアルな経験に触れながら、自分らしいライフデザインの描き方を考える時間となりました。
イベント実施概要
イベント名:ライフデザインセッション〜未来のモヤモヤにピカッと発見を〜
主催:こども家庭庁第1回:令和7年10月25日 @東京ミッドタウン八重洲
第2回:令和7年12月13日 @山形大学
第3回:令和8年2月28日 @キャンパスプラザ京都対象年齢:原則18〜29歳(ただし実際には対象外の年齢層の参加もあり)
告知方法:Instagram、X、Facebook のバナー広告(ターゲティングなし)各イベントの採録記事・採録動画はこちら
登壇者について
3回のイベントを通して、各回に著名人1名、有識者1名、一般登壇者1名の計3名が登壇しました。
著名人枠では、妊娠・出産・子育ての経験を持つほか、モデル・ブランドプロデューサーとしても活躍する peco さん をお迎えしました。一般登壇者は、参加者に近い年齢層で、転職・転居・恋愛・結婚など、さまざまな経験を持つ方々を“リアルケース”として選出。身近なロールモデルとして、ご自身のライフデザインについて語っていただきました。さらに、有識者としてキャリアデザインやジェンダー論を専門とする大学教授をお招きし、登壇者のトークや参加者コメントに対して多角的な視点からコメントをいただきました。第1回:peco さん/山形大学 松坂教授/一般登壇者:磯野さん
第2回:peco さん/山形大学 松坂教授/一般登壇者:宮本さん
第3回:peco さん/京都産業大学 藤野教授/一般登壇者:泉さん
peco さん
タレント・ブランドプロデューサー
1995年6月30日生まれ、大阪府出身。愛称・ぺこ。スクールガールをイメージしたポップなファッションで、カリスマモデルとして、女子高生を中心に人気を集める。彼氏のりゅうちぇると共に“ぺこ&りゅうちぇる”として、バラエティ番組に多数出演。2016年12月、タレント・モデルのりゅうちぇると結婚。21年11月、ぺこから現名称に改名。
松坂 暢浩 教授
国立大学法人山形大学 教授
山形大学 学士課程基盤教育院 教授、キャリアサポートセンター長 博士(学術)。専門は人材育成・キャリア教育。民間企業を経て独立し2011年より現職。著書に『大学生のための実践的キャリア&就活講座』(共著、中央経済社)などがあり、学生のキャリア形成支援に関する理論と実践について解説。文部科学省「インターンシップ表彰」最優秀賞受賞。官公庁において若者の地域定着促進に関する有識者委員も歴任。
藤野 敦子 教授
京都産業大学
京都産業大学現代社会学部教授。1990年大阪大学経済学部卒業後、公務員としてキャリアをスタート。92年、同大学大学院経済学研究科へ進学し、在学中パリに。帰国後、主婦として子育てをしながら2004年に博士(経済学)を取得。同年京都産業大学経済学部講師に着任。フランスの大学の客員研究員を経て現職。25年に博士(人間科学)を取得。著書に『不思議フランス魅惑の謎』(春風社)などがある。ジェンダー、労働、人口問題をテーマに研究や講演活動を行う。
磯野さん
一般登壇者
秋田にある美術系の短大を卒業後、地元の青森に戻り事務の仕事に就く。次第にクリエイティブ職への憧れが生まれ、20代半ばに転職し東京へ。アプリ制作会社に1年強、コンテンツ制作会社に6年間勤務。2022年7月、青森にUターンし、現在はフリーランスの編集者・ライターとして働く傍ら、青森市の移住コーディネーターとしても活動。仕事を通じて知り合った東京在住の男性と、遠距離で交際を続けて2年が経つ。趣味は音声メディアを聴くこと。Vol.03 地元愛×遠距離恋愛のモヤモヤ!“地元・青森ファースト”を掲げながら、仕事も恋愛もマイペースに
宮本さん
一般登壇者
東京都八王子生まれ。新卒で文房具の仲卸会社に就職し、ルート営業を担当。2年後、山口県萩市の地域おこし協力隊として移住。地域と学校をつなぐ社会教育関連の仕事の面白さを知る。2024年、社会教育に携わる機会が多い東京にリターン。社会教育施設の企画運営を経て、今春から社会教育主事として正規雇用される。特技はギターの弾き語り。愛読書は漫画「三丁目の夕日」。Vol.08 憧れの仕事×就職活動のモヤモヤ!希望企業から内定をもらえず、流れ流れてたどり着いた想定外の現在地
泉さん
一般登壇者
石川県出身。コンサルティング会社勤務。現在は埼玉で、妻と猫3匹と暮らす。大学時代には、身一つで日本のさまざまな地方に1、2ヵ月ほど滞在し、地域活動に参加する暮らしを1年間実践。常に仕事のことを考えてしまうタイプなので、休日はスーパー銭湯やサウナでリラックスする時間を大切にしている。最近、実家から車を譲り受け、ドライブに出かける楽しみも増えたそう。Vol.21 人生の岐路×決断のモヤモヤ!転職と結婚。人生の岐路が重なったとき、どう決断する?
プログラムレポート
■第1部:トークセッション(約60分)冒頭では、有識者である松坂先生・藤野先生によって、「なぜ今、ライフデザインが重要なのか」をテーマに、現代において、結婚・出産・就職・住宅購入・老後などの人生選択を“自分の価値観を基準に選ぶ重要性”が語られました。ライフデザインとは、誰かの基準に合わせるのではなく、自分が理想とする生き方を主体的に描くことであると、約5分程度説明されました。その後、参加者には「価値観ワークシート」を直感的に記入してもらい、現在の自分の価値観を可視化しました。ゲストのpecoさんは“人間関係”を高く点数付けし、“評価”は低い点数をつけ、トークセッションでそのような点数付けをした理由を説明しました。
冒頭では松坂教授・藤野教授より「なぜ今、ライフデザインが重要なのか」をテーマに、結婚・出産・就職・住宅購入・老後などの選択を“自分の価値観を基準に選ぶこと”の重要性についてお話しいただきました。続いて、参加者は「価値観ワークシート」を用いて自分の価値観を見える化。peco さんは“人間関係”を高く、“評価”を低く点数付けした理由を紹介し、会場の共感を集めました。その後、以下のテーマでトークセッションを実施。司会者が登壇者の経験・選択の背景を掘り下げ、有識者の先生が専門的な視点からコメントを加えました。1. 自分らしいライフデザインとは(内面・価値観)
2. 周囲の意見や環境・葛藤(外的要因)
3. 未来に向けて(選択の軸)各テーマごとに参加者への問いかけを行い、「Slido」を用いたリアルタイムの意見共有を実施。他者の価値観に触れることで、自身の考えを深める機会となりました。
■第2部:ワークショップ(約60分)第2部では、“もしも〜だったら?”という質問に回答する 『もしもワーク』 を実施。
6〜8問の4択および自由回答形式で、現状の制約から一度離れ、本音に向き合う時間として好評でした。
回答は「Slido」で共有され、登壇者がそれを拾いながらトークを展開しました。
その後の質疑応答では、「育児と仕事の両立は?」「やりたいことを選ぶべきか、今の仕事を続けるべきか?」など、個人の悩みに対して登壇者が丁寧に回答。
最後に、イベント前後の変化を確認するため、再度価値観ワークシートを記入。価値観が変化した人もいれば、変わらなかったものの想いが強くなった人もおり、2時間の中で何らかの気づきを得た様子がうかがえました。
■その他のコンテンツ来場者向けにライフデザイン関連のチラシやリーフレットを配布。また、会場には一般の方の人生を紹介するパネル展示「みんなの人生ピカッとのぞき見!」を設置。休憩時間や退場時に多くの参加者が足を止め、リアルな人生のケースに触れていました。
事後アンケートの声(抜粋)
事後アンケートからは、今回のイベントが“自分らしさ”や“価値観”を見つめ直す大きなきっかけになったことが分かりました。・松坂教授の「やりたいことは知っている世界の中から生まれる」という言葉へ気づきを得たという声が多数
・「自分をもっと褒めていい」「ネガティブは悪いことではない」という受容的なコメントが多い
・peco さんの「自分らしさを大切に」という言葉に励まされた参加者が多く、
「悩みがちな自分も受け入れられた」「不安を煽らず、好きなことを大事にしたい」などの前向きな変化が見られた
・ワークショップで隣の人と話したことで安心したという声も多く、対話の価値を実感
・「価値観は柔軟でいい」「決めた道の良し悪しも受け止めればいい」という言葉に励まされた参加者も多い
最後に
こども家庭庁では、ライフデザインに関するイベント開催に興味のある方向けに、支援ツールをまとめています。詳細はこちらからご確認いただけます。
「ライフデザインセッション」実施のコツやポイント
MOVIE & ARTICLE 各イベントの採録記事・採録動画はこちら
「ライフデザインセッション」実施のコツやポイント
本資料は、こども家庭庁が2025年10月から2026年2月にかけて実施した、若い世代約100名を対象とした全3回の「ライフデザインセッション」での実践をもとに作成したものです。企画・運営を通じて得られた気づきや発見をもとに、イベント実施の際のポイントや工夫を整理しました。目的や規模に応じて適宜調整いただくことを前提に、参考情報としてご活用いただければ幸いです。