このページの本文に移動
みんなの人生ピカっとのぞき見! Vol. 21

人生の岐路×決断のモヤモヤ! 転職と結婚。人生の岐路が重なったとき、どう決断する?

将来のキャリア設計を考えて転職を決意したタイミングで、結婚が重なったIさん。25歳という若さで2つの大きな転機が重なったとき、“迷ったら動く”という信条を大切にして歩みを進めてきたと言います。時に周りの力も借りながら、人生のターニングポイントをたくましく乗り越えていったIさんに、当時の心境をお伺いしました。

SHARE
X
facebook
LINE

PROFILE

I.Tさん

26歳

石川県出身。コンサルティング会社勤務。現在は埼玉で、妻と猫3匹と暮らす。大学時代には、身一つで日本のさまざまな地方に1、2ヵ月ほど滞在し、地域活動に参加する暮らしを1年間実践。常に仕事のことを考えてしまうタイプなので、休日はスーパー銭湯やサウナでリラックスする時間を大切にしている。最近、実家から車を譲り受け、ドライブに出かける楽しみも増えたそう。

将来を考えキャリアチェンジを決意!
何度も落ち込みながら、挑み続けた転職活動

Iさんは去年、25歳で転職活動と並行しながら結婚という、人生の大きな決断を同時にされたそうですね。まずは、前職について教えてください。

自分の性格的に、大手企業で働くというのがしっくりこなくて。大きな仕組みの一部分を担うより、ある程度、裁量を持って動く方が合っていると思っていました。だから大学当時の就活では、自由度が高く、自分の意思が反映されやすいスタートアップ企業を中心に探していました。最終的に入社したのは、不動産会社向けに開発したサービスを提供する企業です。営業から、システム導入後のサポートまで幅広く任され、100社ほどを担当していました。業務量は多かったですが、お客さまの要望に応えて喜んでもらえる瞬間が多く、やりがいはかなり感じていました。

とても充実された毎日を過ごされていたようですが、転職しようと思ったきっかけについて教えてください。

働くうちに、会社のサービスではどうにもできない相談を、お客さまから受けることが増えてきたんです。当時、僕が所属していた会社が扱っていたサービスはかなりニッチだったので、できることの範囲がどうしても狭くて。せっかく信用して相談してもらっているのに、「会社としてはその領域は対応できないんです」としか言えない状況に、“本当はもっと広い視点で課題に向き合いたいのに……”と、もどかしさが募っていきました。これは1人で抱えても仕方ない。そう思って上司に、転職の可能性も含めて勇気を出して相談してみたところ、とても親身に向き合ってくれて。「会社として、あなたがやりたいことをできる環境を整えるよ」と言ってくれたのですが、当時の自分には、そこまで会社に甘える勇気がありませんでした。やっぱりもっと大きな仕事に挑みたい、自分の可能性を試してみたいという気持ちの方が強くなっていって、結果的に転職を決意しました。

どういう業界で、どんなことを重視して会社を選びましたか?

転職するなら、お客さまの課題と広い視野で向き合い、一緒に解決策を考えるような仕事をしたいと思っていました。そこで選んだのがコンサルティング業界です。プロジェクトごとに取引先の業界も違うし、大手企業と一緒に仕事をする機会も多い。自分の視野もスキルの幅も一気に広がるんじゃないかと感じました。

転職活動中に大変だったことはありましたか?

めちゃくちゃありました(笑)。まず、一番ショックだったのは、前職では評価されていたことが、いざ違う業界の選考に飛び込むと、思った以上に評価されなかったことです。自分の力がまったく世間に通用していないと感じ、落ち込む日が続きましたね。もちろん仕事をおろそかにはできないので、平日の通勤中や休日のほぼ全部を転職活動に充てていました。仕事も忙しくて、毎日残業。本当にハードでしたね。面接は夜7時から始まることが多かったので、無理やり早く仕事を切り上げたり、最終面接の日は半休を取ったりするようにしていました。20社ほどエントリーして、実際に10社以上と面接。転職活動を始めてから内定をもらうまでの10ヵ月間は、本当にずっと頭の中が仕事と転職のことでパンパンで、体調も崩しがちでしたね。退職前の最後の1週間は業務の引き継ぎで忙しく、ずっと高熱に見舞われていました。今思い出しても大変だったなと思います……。

結婚という大きな決断に直面 
迷いながらも踏み出した、大切な人との未来

かなり大変だった転職活動のようですが、その最中に結婚もされたそうですね。

結婚に関しては、妻が完全にリードしていました。妻とは同い年で、23歳の頃に付き合い始めたんですが、実は付き合う前から妻は“30歳までには子どもを産みたい”と意思がはっきりしていて、付き合い始めてからも「早く結婚したい」と伝えられていました。

正直、僕も結婚するなら彼女しかいないという気持ちはずっとありました。お互いの地元も近いし、いずれ東京を離れて地元に戻りたいという価値観までもが同じで、現実的に将来を考えやすい相手だったんです。ただ、当時の自分はまだ24歳だし、どうしても“結婚=経済的に安定してから”というイメージが強くて。まだまだお金に余裕がないし、何かあったときに負担をかけたらどうしようという不安ばかりが先に立ってしまって、まだ早いんじゃないかと思い込んでいました。

気付けば1年くらいのらりくらりと結婚の話をかわし続けてしまっていて……(笑)。当然その間に喧嘩もしましたし、彼女からは「決断を先延ばしにする人はイヤ!」と怒られたこともあります。それでも、彼女から早く帰ってきてほしいと言われたら会社の飲み会を断って帰るなど、自然と彼女を最優先に行動している自分がいました。彼女の希望からも、前進するなら結婚するか別れるかしかない状況でしたが、僕は別れるなんて考えられませんでしたね。

パートナーさんからのリードがありながらも、最終的にIさんが結婚を決めたきっかけはなんだったのでしょうか。

転職について、妻はずっと、“あなたの好きにしていいよ”というスタンスでいてくれたんです。といっても放任しているのではなくて、僕の状態を一番近くで見てくれていたからだと思います。

転職する前からすでに一緒に住んでいたのですが、仕事から帰ってくると、いつもどこか疲れ切っていたみたいです。「お給料のことは考え過ぎず、あなたが好きな仕事をしてほしい」と言ってくれて、その言葉に、“この人となら、大きな決断も怖くないな”と心から思えました。そういったことがあってから自然と結婚の覚悟も決まり、2024年の7月にプロポーズ、9月に入籍。そして転職の内定が出たのがその翌月の10月でした。振り返っても、本当に怒濤(どとう)の数ヵ月でしたね。

人生の大きなターニングポイントとなる結婚と転職が重なった1年だったわけですね。ご結婚された今、Iさんの生活や気持ちに変化はありましたか?

今となっては、早めに決断して本当によかったなと思います。妻の勢いに背中を押された部分もありましたが、結果として、自分の気持ちがすごく楽になりましたね。もともと生活のウエイトの大半は仕事が占めていましたが、結婚して生活の基盤がしっかり固まったことで、以前よりもさらに仕事に集中できるようになりました。それに、妻との時間もちゃんと取れるようになってきていて、それがまたいいサイクルを生んでいる気がします。休日は妻と過ごす時間が自然と増えましたね。

“迷ったら動く”を信条にして 
これからも自分の意思で選択していきたい

結婚、転職と、人生の転機を次々と迎える中で、Iさんはどのように考え、決断をしてきたのでしょうか?

結婚と転職はたまたま同じ時期に重なっただけなのですが、どちらも“迷ったら動く”という自分の信条に沿って決めました。転職も成功する保証はなかったけれど、将来のキャリアを考えると動く方が納得できたし、結婚は早く家庭を持ちたいという彼女の希望をかなえたかった。悩んで立ち止まるより、誰かに相談したり、状況を少しでも変えるために一歩踏み出したりする方がうまくいくことも多い。もし失敗しても、やり直せばいいと考えていましたし、今もそう信じています。

今後、どのように生きていきたいか、目標や何か考えていることがあれば教えてください。

妻が、「海が見える場所に、一軒家を建ててほしい」と言っていて。僕自身も地元に家を建てるのは夢だし、車も欲しいので、いずれはどこかのタイミングで地元に戻りたいなと思っています。

子どもについても、昔は特にそんな希望もなかったのですが、“30歳までに子どもが欲しい”という妻の希望を聞くうちに、僕自身の考えも変わってきました。もともと、20代で父親になるのは個人的に少し早い気がしていたのですが、30代に入るともっと忙しくなって、妻も僕も、今より余裕がなくなってしまう可能性がありそうだなと。経済面でも生活の面でもまだまだ不安は尽きないですが、子どもがいる生活を早いうちに当たり前にしてしまった方が、僕個人としては自然に腹をくくれるのかなと思っています。

実際、父は子育てを40代後半で終えて、50代を迎える頃には仕事でも責任ある立場に就いていました。もちろんそういう生き方だけが正解というわけではないですが、その背中を見てきたからこそ、僕も同じように、家族と仕事の両方を大事にしながら生きていきたいですね。

今振り返ると、転職も結婚も、あのときに思い切って踏み出してよかったなと思います。これからも、仕事も住む場所も、“迷ったらとりあえず動く”という信条を大切に、自分の意思で選び取っていきたいです。

SHARE この記事をシェアしましょう
  • X
  • facebook
  • LINE