ドンデコルテの漫才から見る、若者の自己肯定感の上げ方~相対評価を、スワイプスワイプ~
この記事は大学生を中心とした若い世代とこども家庭庁によって組織されたプロジェクト「ライフデザインYouth Lab.」が作成したものです。若い世代が主体的に、自らのライフデザインについて考える機会の創出を目指しています。
※「ライフデザインYouth Lab.」について詳しく知りたい方は文末をご覧ください。
Index
今の若者は、誰かと比較されることで自己肯定感が下がっているのではないか
友達とご飯を食べに行くとき、無意識に「食べログ」で良い評価の店を探していないだろうか。勿論評価が高いと良いお店である確率は上がるだろう。だが何故、他人からつけられた評価を信じているのだろうか。それは、もしハズレの店だったとしても、「食べログの評価は高かったんだけどな…」と言い訳を作っているのではないか?つまり、無意識のうちに人から否定されることを回避しているのではなかろうか。
もし、一緒にご飯を食べに行った友達から、「まぁまぁだったね」と言われたら、相手は自分に対して否定するつもりが無くても、自分の選択に対して否定されている様に感じ、自己肯定感が下がると思っているのではないか。
さて、この現実に抗う方法は無いだろうか。この記事を書いている我々は、ある方法によって抗えるのではないかと考えている。その方法とは「相対評価を、スワイプスワイプ!」である。
憧れるのをやめましょう。
まず、日本の若者は諸外国と比べて自己肯定感が低いというデータがある。こども家庭庁が行った「我が国と諸外国のこどもと若者の意識に関する調査」(2023年度)によると「今の自分が好きだ」という問いに「そう思う」と回答した日本の若者は17.5%となり、諸外国と比較して約10ポイント程低いという結果であった。では、このようになった背景には何があるのだろうか。その根本的な要因は、「相対評価」ではないかと考えている。
例えばSNSなどを見ると、自分とは違って輝かしい生活を送っているインフルエンサーを目にすることがあるだろう。その際、うらやましさを感じる人もいれば、なぜ自分は苦労しているのにこの人は…と否定的な感情に陥る人もいるだろう。中にはそこに映っている人は幸せそうだが、その生活を送れていない自分は不幸であると感じてしまう人もいるのではないか。
現代人の一人として、そのように羨ましいと思う感情は分からなくもない。しかし、私はそうは思わない。なぜなら、インフルエンサーにとっての幸せとあなたにとっての幸せは、人間である以上全く同じになることはないと考えているためである。インフルエンサーが幸せであることは、あなたが不幸であることの証明にはなり得ないのである。
自分と向き合うことが、怖いんです。
では、なぜキラキラしたインフルエンサーの動画を見て気分が落ちる人は動画を見続けてしまうのか。その理由の一つは、自分と向き合うことが怖いのではないか。ここで、ある疑問が浮かぶ。先ほどの考えはある種の「正論」であり「一般論」であるとも捉えられる。しかし現実はどうか。私たちはスマホなどで自分と他人を比較してしまっているのではないか。だとしたら、それはなぜだろうか。
もしかしたら、「自分と向き合うことが、怖い」のではないだろうか。
このフレーズに心当たりはあるだろうか。昨年の「M-1グランプリ」でドンデコルテというコンビが披露したネタの一フレーズである。ご存じの方も多いだろう。ネタの流れを簡潔に説明すると、デジタルデトックス(いわゆるスマホ断ち)を話題にあげ、そのメリットを説明しつつ話題に挙げた本人はなぜやらないのかを論理的かつコミカルに説明していくものとなっている。現時点ではYouTubeで誰でもネタを見れる状態になっているので、気になる方は「ドンデコルテ デジタルデトックス」で調べてみてほしい。
ここで注目したいのは、ネタの中にあった「自分と向き合うことが、怖いんです」というフレーズである。ここに至った背景を整理すると、デジタルデトックスを行うことで、霧が晴れたような感覚になり自分と向き合う時間が増えるというメリットがある。しかし、当の本人は40歳独身、厚生労働省の定めるところの貧困層(正確には相対的貧困層)に属する。そんな彼にとって、自分と向き合うことはこの上なく恐ろしいことである、というロジックであった。
この流れの中に現代人が抱えるモヤモヤの本質が隠れているのではないだろうか。独身であることも貧困層であることも、確かに大変な事かもしれない。しかしそれでも、幸せだと言える人はいるはずである。
では、なぜそれが恐ろしいのか。それこそまさに無意識に「誰かとの比較=相対評価」を行っているからではないだろうか。
自己肯定感キャンセル界隈
ここまでの話から、現代人は「相対評価」に縛られているのではないかという仮説を立てた。特にスマホはその価値観を広げている。そして、私たちのような若者世代ほどスマホに触れる時間が多く、慣れていると考えられる。すなわち、現代の若者は特に「相対評価」に縛られているのではないだろうか。この現状を打破するには何が必要か。その一案として出てきたのが、最初に触れた「相対評価を、スワイプスワイプ!」である。先ほど紹介した動画を視聴してくださった方はお気づきかもしれないが、こちらはドンデコルテのネタに出てきたフレーズをオマージュしたものである。つまり自己肯定感を上げるためには、その感覚を下げてしまう根本の原因である「相対評価」を「スワイプ」してしまえばいいのではないか。
「相対評価」を「スワイプ」するということはつまり、あなた自身が相対評価のことを考えなくていいということである。相対評価が自己肯定感を下げる原因であれば、その原因を取り除けばいいのである。そうすれば、あなたを困らせる変数が減り、結果的にあなたの自己肯定感も上がっていくのでなかろうか。
最後に注意しておきたいことが一つ。確かに先ほど「相対評価」を「スワイプ」することを提案した身ではあるが、何事も過剰は良くないということも踏まえておいていただきたい。さもなくば、その先に待ち受けるのは「名物おじさん/おばさん」かもしれない…。
※「ドンデコルテ 名物おじさん」を参照
「ライフデザインYouth Lab.」とは?
「ライフデザインYouth Lab.」とは、若い世代自らライフデザインに触れ、様々な情報や事例を知ることで得た気づきを共有・発信するための若い世代によるプロジェクトチームです。この記事を読んで「私にとってのライフデザインって?」と感じたなら、彼らの活動についてもう少しだけ触れてみてください。自分らしい未来を描くきっかけに出会えるかもしれません。
【本記事に関するご注意】
本記事は、大学生が恋愛や結婚など「ライフデザイン」について率直に話し合い、その中で出てきた意見や感情をもとに構成を考え、大学生自身によって執筆されています。そのため、内容には強い言葉や極端に感じられる表現、読み手によっては違和感や不快感を覚える可能性のある記述も含まれています。しかし、それらを過度に編集・修正することはあえて行っていません。話し合いを通して生まれた大学生自身のリアルな言葉を共有することに、この取り組みの意義があると考えています。学生の生の声をできるだけそのまま届けることで、読者の皆さんが自分自身の考えと向き合うきっかけになれば幸いです。
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