こどもが好きじゃない私って、親になれないのかな
この記事は大学生を中心とした若い世代とこども家庭庁によって組織されたプロジェクト「ライフデザインYouth Lab.」が作成したものです。若い世代が主体的に、自らのライフデザインについて考える機会の創出を目指しています。
※「ライフデザインYouth Lab.」について詳しく知りたい方は文末をご覧ください。
Index
私のモヤモヤ
この記事は2人の大学生が「こども好きじゃない人は親に向いてない?」というテーマに対して自分たちの思いや考えをまとめた記事です!まずは、名古屋市に住んでいる大学1年生のこいちゃんが自分の抱えるモヤモヤについて書こうと思います!
正直に言いますと、私は「こどもが大好き!」とは胸を張って言えません。赤ちゃんを見ると可愛いなとは思うけれど、ずっと一緒にいたいかと言われると、少し自信がありません。もともと泣き声に敏感な気質ですし、子育てをするのにも気を遣いすぎて疲れてしまいそうだな、と想像してしまいます。
壮大なことを言うようですが、ひとりの人を育てるって、なんだか責任が重たすぎると思うんです。でも、周りを見渡してみると、「将来はこどもほしいよね」「こども好きじゃないと親は無理じゃない?」そんな言葉が、当たり前のように飛び交っています。
もし結婚したら、こどもを産むのが普通なのでしょうか。子育てをするなら、こどもを“無条件に好き”でいなければいけないのでしょうか。そう考えれば考えるほど、「私は親に向いていない人間なのかもしれない」という不安が膨らんでいきました。まだ何も始まってないと言えばそうなのに、未来の自分に勝手にダメ出しをして、子育てそのものに、少しネガティブな感情を抱いてしまっている自分もいます。
モヤモヤの正体
でも、ふと立ち止まって考えてみました。「こどもが好きじゃない=親に向いていない」という考えは、本当に正しいのでしょうか。よくよく考えると、私たちは「親はこうあるべき」、「子育てはこうでなきゃいけない」というイメージを、いつの間にか周りから刷り込まれている気がします。無意識で、お互いがお互いに刷り込みあっているとでも言うのでしょうか。
実際、身近な大人を見ても、全員がこどもが好きそうなわけではありません。それでも、真剣にこどもと向き合い、責任を持って育てている親は、世の中にたくさんいます。「こどもが可愛い」というイメージも、実際に関わってみて初めて変わることだってあります。
インタビューをしたり、ネットでさまざまな人の気持ちを見ていくなかで、「こどもが好きだけど、授乳に違和感がある」「こども苦手だと思っていたけど、我が子はめちゃめちゃかわいい!」など、もともとの感情から、子育てに自身が抱く思いは変化するものなのだなと痛感しました。それが、マイナスな感情に変わることもあれば、プラスになることもあるようです。
だからこそ、今の感覚だけで、将来の自分を決めつけてしまうのは、少し早いのかもしれません。それに、こどものわがままが苦手だったり、接し方に不安を感じたりするのは、むしろ「一人の人間としてちゃんと向き合おうとしている証拠」とも言えます。
もしかしたら私の不安は、「親になれない」ことへの恐れではなく、「いい加減な親になりたくない」という気持ちの裏返しなのかもしれません。
素敵な親になれる人って?
ここからバトンタッチ!2人目は滋賀県の大学に通う2年生のリッキーが担当いたします!こどもが好きじゃないと良い親になれない──そんな風潮のせいで、「自分はこどもが苦手だから、良い親にはなれない。親になる資格がないのかもしれない」と悩みを抱える人もいると思います。ただ、そもそも“良い親”っていったい何なのでしょうか。今回この記事を書くうえで自分の過去を見つめ直したり、いろいろな人のお話を聞いたりして、ある一つの考えが浮かんで来ました。
私は、良い親とは「こどもに向き合うことができる親」だと考えました。こどもに対して一人の人間として教育ができ、愛情と責任感をもって育てられる。こどもに向き合うことのできる親って素敵です。そして、そんな素敵な親になれる可能性を秘めている人は、実は今「こどもが苦手」と悩んでいる人たちではないのでしょうか。
こどもが苦手な理由として、よくこんな声を耳にします。「公共の場で騒いでしまうところが苦手」「感情表現が露骨すぎるところが苦手」。これらは言い換えれば、人間としてまだ未熟な部分に対して目が向いた結果、苦手という感情が出てきているのではと思います。
そんな人たちに伝えたい。ほんとに素敵です!
こどもの「人間としてまだ未熟な部分」に気づける人は、親になったとき、きっと「社会のなかで生きていく上で大切なこと」を正面から伝えられるはずです。それは、その子の人生を尊重する責任感があるからこそできることです。
私はこどもが大好きです。その理由は単純に「可愛いから」。どんなことをしていても許せてしまいます。きっと私の中ではこどもを自分たちとはどこか切り離して考えてしまっているのかもしれません。もし私が親になれば、きっと「超甘やかし、親バカお父さん」が誕生するでしょう。
もちろん、それも一つの親のあり方かもしれません。でも私は、こどもを一人の人間として見据え、まっすぐに向き合おうとする人たちを心から尊敬します。
「こどもが苦手」という感情。それは、こどもを対等な人間として尊重しようとする、一つの才能なのかもしれません。
悩んでいるあなたは素敵です
名古屋からバトンをくれたこいちゃんが抱えていたモヤモヤは、きっと多くの人が心の中に秘めているものだと思います。そしてそのモヤモヤに向きあい考えていくなかで一つ確信したことがあります。「こどもが好き・苦手」という直観的な感情も、「親に向いてないんじゃないか」と真剣に悩む誠実さも、どちらもこどもと向き合うために大切なかけらだということです。だから、今この瞬間から「親に向いている・向いていない」の答えを出そうとしなくてもいいんじゃないでしょうか。今抱えている不安は、あなたが未来の家族に対して「いい加減な気持ちでいたくない」と願っている、優しさそのものだからです。
少し無責任なことを言ってしまいますが、未来のことは、その時になってみないとわかりません。こどもが「大好き」な人も「苦手」な人も、今はただ自分の中にある正直な気持ちを否定しないでほしいなと思います。
いつかその時が来たときに、目の前の大切で小さな存在にどう向き合うか。それを考え始めたその時から、もう「素敵な親」への道は始まっている。私はそう信じています。
「ライフデザインYouth Lab.」とは?
「ライフデザインYouth Lab.」とは、若い世代自らライフデザインに触れ、様々な情報や事例を知ることで得た気づきを共有・発信するための若い世代によるプロジェクトチームです。この記事を読んで「私にとってのライフデザインって?」と感じたなら、彼らの活動についてもう少しだけ触れてみてください。自分らしい未来を描くきっかけに出会えるかもしれません。
【本記事に関するご注意】
本記事は、大学生が恋愛や結婚など「ライフデザイン」について率直に話し合い、その中で出てきた意見や感情をもとに構成を考え、大学生自身によって執筆されています。そのため、内容には強い言葉や極端に感じられる表現、読み手によっては違和感や不快感を覚える可能性のある記述も含まれています。しかし、それらを過度に編集・修正することはあえて行っていません。話し合いを通して生まれた大学生自身のリアルな言葉を共有することに、この取り組みの意義があると考えています。学生の生の声をできるだけそのまま届けることで、読者の皆さんが自分自身の考えと向き合うきっかけになれば幸いです。
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